以前ニュースで、「アメリカでは進化論が否定されていて、神による天地創造の方が信じられている」というのを聞いたときに、私は「アメリカ人ってなんてバカなんだ!」と思ったものですが、本書では「そういう考えもあっていいし、いやむしろそっちの方が可能性があるかも」という仰天するような視点がいくつも提示されます。
「飛行機はなぜ飛ぶかわかっていない」や「麻酔はなぜ効くかわかっていない」、「惑星の定義は混乱している」などの驚くべき実例を挙げ、この世で「科学的」で「定説」と思われていることは、実はとてもグラグラしていて、ちっとも明確に理解されていることはないんだということがこの本を読むとよくわかります。
「こうでなきゃいけないなんてものはそもそもない」という前提に立つと、世界に対する見方がラクになると思います。
この本を
前エントリーで紹介した『神の使者』に続けて読みましたところ、「この世界はすべて自分の心が生み出している夢だ」とする『神の使者』の主張をあながち非科学的!と斬って捨てることができないのがわかりました。
あなたは今この一瞬が、自分の作り出した幻影であり、緻密な夢かも知れず、あなたが現実だと思っている全てのことは、全くでたらめかもしれない…という仮説を打ち消すことができますか?
関連:世界五分前仮説 - Wikipedia
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評価:
竹内 薫
光文社
¥ 735
(2006-02-16)
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